📚 このコンテンツで学べること
1. Googleカレンダーの画面と、予定作成の基本操作を押さえる
2. 「予定」だけではなく、「作業時間」をカレンダーにブロックして一日を設計できる
3. 複数人の予定を見て調整する、レスポンスを送るなどのチーム連携機能を使いこなせる
所要時間: 25分 難易度: 初級 種別: テキスト + ハンズオン
はじめに
カレンダーを「誰かとの予定を記録するツール」とだけ見なしている人は、カレンダーの価値の半分しか使えていません。本当の価値は、「自分の時間をどう使うかを設計する道具」として使うところにあります。
会議の予定だけを並べて、その間の「空いてる時間」で作業しようとすると、作業時間が細切れに分断されて集中できない、という状態に陥ります。一方、作業時間もカレンダーに予定としてブロックしてしまうと、「この時間はこの作業」と決めて集中できて、他の人にも「今は予定が入っている」と見えるようになります。
このコンテンツでは、カレンダーの基本操作と、チームでの予定調整、そして「時間ブロック」という考え方を学びます。ハンズオンでは、「明日の自分の一日」をカレンダーで設計するところまで進みます。
1️⃣ Googleカレンダーの画面構成
Googleカレンダーを開くと、以下の要素で構成されています。
上部エリア
- 「+ 作成」ボタン(左上): 予定を作る
- 表示期間切り替え(右上): 日/週/月/スケジュール表示
- 「今日」ボタン: 今日の位置にジャンプ
- 検索(アイコン): 予定検索
- 設定(歯車アイコン): タイムゾーン、通知、デザインなど
左サイドバー
- ミニカレンダー: 月単位のクイックビュー
- 場所検索: 会議室や資源を探す
- 「マイカレンダー」セクション: 自分のカレンダー
- 「他のカレンダー」セクション: 同僚やチームのカレンダーを追加して見る
メインエリア
- カレンダー本体: 選択した期間を表示。クリックやドラッグで予定を作成
表示期間の選び方
- 週: 一番よく使う。今週の多忙度と余裕が一目で見える
- 日: その日の詳細を見たいとき
- 月: 1ヶ月の流れを見たいとき。但し、一つのコマが狭いため詳細は見えない
- スケジュール: 予定を一覧で見たいとき、や記録として振り返りたいとき
💡 ショートカットでも切り替え可能:
D(日) /W(週) /M(月) /A(スケジュール) /T(今日へジャンプ)
2️⃣ 予定作成の基本操作
クイック作成と詳細作成
クイック作成(さっと作りたいとき)
- カレンダー上で、予定を入れたい時間をクリック(もしくはドラッグして長さを指定)
- タイトルを入力して「保存」ボタンを押す
詳細作成(ちゃんと作りたいとき)
クイック作成ダイアログで「その他のオプション」をクリック、もしくは左上の「+ 作成」ボタンから、詳細画面を開きます。
詳細画面で設定できる項目:
- タイトル: 「【チームA】週次定例」など、一目でわかる名前をつける
- 日時: 開始・終了、繰り返し設定
- ロケーション: 会議室、もしくは「Meetを追加」をクリックしてオンライン会議リンクを自動生成
- ゲスト: 参加者のメールアドレスを入力
- 説明: アジェンダ・資料リンク・事前準備事項
- 通知: 予定の何分前に通知を受けるか
繰り返し予定の設定
「毎週月曜日10時」「毎月15日」など、同じ予定を繰り返し設定できます。
【推奨パターン】
「週次定例」 → 毎週○曜日(月曜10時など)
「月次MTG」 → 毎月○週(第1月曜など)
「1on1」 → 隔週または毎週○曜日
「誕生日」 → 毎年同じ日付
ゲスト追加と出欠返信
ゲストに社内外のメンバーを追加すると、各者にカレンダー招待メールが送信されます。被招待者は、招待メールやカレンダー上で「参加 / 不参加 / 未定」を選べます。主催者は参加状況を予定上で確認できます。
3️⃣ チームでの予定調整
他の人の予定を見る
同僚Aさんの予定を見たいとき:
- 左サイドバーの「他のカレンダー」の「+」ボタンをクリック
- 「ユーザーを追加」を選択
- 同僚のメールアドレスを入力
- 他者のカレンダーがあなたのカレンダー上に重ねて表示される(デフォルトでは「予定あり」とだけ見える)
💡 ポイント: 企業アカウントでは、同じ企業ドメインのメンバー同士は予定を見え合う設定がデフォルトとなっている会社が多いです。見たくない予定は個別に「非公開」設定にできます。
「時間を提案」機能
複数人のスケジュールから「ちょうど空いている時間」を提案してくれる機能。
使い方
- 予定作成画面で、ゲストに複数人を追加
- 「時間を提案」タブをクリック
- 全員の予定が重なって表示され、上に「スポットを探す」ボタン
- クリックで、全員が空いている時間にジャンプ
3人以上のチーム会議や、複数部門での会議を組むときに超便利です。
予約スケジュール(予約URL)
他者と予約を取るときに、メールで「この時間かこの時間でどうですか?」と候補を出して調整するのは大変です。こんなときに使うのが予約スケジュールです。
【仕組み】
1. 「面談で使う30〜60分枠」という雛形を作る
2. 「今週の火・水・金の10時/12時/14時」という枠を設定
3. URLを生成して、面談者に送る
4. 面談者が選択した枠は他の枠が自動で閉じる
人事担当・キャリアコンサルタント・転職エージェントなど、多くの人と個別予定を取る人にとってはすばらしい機能です。
4️⃣ 「時間ブロック」という考え方
ここが、カレンダーを「予定記録ツール」から「時間設計ツール」に変える考え方です。
作業時間もカレンダーにブロックする
「誰かと会う予定」だけではなく、「この時間はこの作業をやる」もカレンダーに予定として記載します。
【よくある使い方】 【時間ブロック型】
9:00-10:00 会議 9:00-10:00 会議
10:00-11:00 空いてる 10:00-12:00 【作業】提案書作成
11:00-12:00 空いてる 12:00-13:00 ランチ
12:00-13:00 空いてる 13:00-14:00 1on1
13:00-14:00 1on1 14:00-15:30 【作業】コードレビュー
14:00-15:00 空いてる 15:30-16:00 【バッファ】会議準備
15:00-16:00 空いてる 16:00-17:00 会議
16:00-17:00 会議 17:00-18:00 【返信】メール処理
同じスケジュールでも、右の型のほうが「何をいつやるか」が明確になり、作業者も集中できます。
ブロックすべき事項
[作業] 集中してやるべき仕事(提案書作成・会議準備・コード作成)
[バッファ] 会議と会議の間の準備・振り返り時間(15分程度)
[返信] メール・Slack返信をまとめてやる時間帯(例: 9時と17時)
[振返] 1週間/1ヶ月の振り返り、計画を見直す時間(30分程度)
[集中] ディープワークをやるブロック(2〜3時間、会議を入れない)
タイトルに【】でカテゴリを付けると、カレンダーを見たときに「何のブロックか」が一目でわかります。
カレンダーの色使い
Googleカレンダーでは、個別予定ごとに色を設定できます。「カテゴリ×色」を決めておくと、一週間のカレンダーを俯瞰したときに「予定のバランス」が見えます。
赤 重要会議・顧客MTG
青 作業ブロック
緑 社内会議・1on1
灰 振り返り・バッファ
「今週、青(作業)が少なすぎる」「赤(顧客)が多すぎる」といった診断が、一目でできるようになります。
5️⃣ やってはいけないこと・注意点
NG1: 他者をゲストに含めた予定の時間変更を事前予告なしで行う
他者も参加する予定の時間を勝手に変更したり、勝手に削除したりしない。変更やキャンセルは、事前にチャットやメールで一言伝えてから行うのがマナーです。Googleカレンダーでは予定を修正するとゲスト全員にメール通知が送られるため、事前連絡なしの変更は「不意打ち」に見えやすいです。
NG2: タイトルが「会議」「MTG」だけ
「何の会議か」がわからないタイトルは、その人にもチームにも不親切です。チームメンバーがその人のカレンダーを見たときに、「さっと話しかけよう」と思えるか、「会議中だから控えよう」と思えるかを左右します。チーム名・顧客名・トピックをタイトルに含める習慣をつけましょう。
NG3: 出欠返信をしない
カレンダー招待を受けたら、他人事と思わず「参加/不参加/未定」を必ず返すという習慣は重要です。主催者はそのレスポンスを見て会議の準備を進めます。未返信は「その人に来てもらえるか不明」という状態になり、主催者やチームに負担がかかります。
🛠 ハンズオン課題: 明日の一日をカレンダーで設計する
ここからは実際に手を動かす時間です。所要時間: 約10分
📋 ゴール
- 「明日のあなた」に、作業ブロックを含む一日をデザインする
- タイトルにカテゴリを付け、第三者が見ても何の予定かわかる状態にする
- 同僚との1on1を「時間を提案」で設定する体験をしてみる
Step 1: 明日の作業ブロックを作る(4分)
- Googleカレンダーで「週」表示に切り替え
- 明日のあなたの予定を見て、「作業したい」と思う事柄を考える
- カレンダーでその時間帯をドラッグして予定を作成
- タイトルを以下のような形式で設定:
例1: 【作業】週次レポート作成
例2: 【作業】提案書ドラフト
例3: 【振返】今週の振り返り
- 予定の色を青に設定(色ボタンをクリック)
- 「非公開」に設定(作業ブロックの中身は同僚に見せる必要はない)
- 詳細画面で「デフォルトの公開設定」を「非公開」に
Step 2: バッファ時間もブロック(2分)
- 会議と会議の間に15分程度のバッファ予定を作成
- タイトル:
【バッファ】振り返り + 次の準備 - 色を灰色に設定
- 「予定の表示」を「他者に公開しない」もしくは「状況だけ表示」にしてもよい
Step 3: 1on1を「時間を提案」で設定(4分)
- カレンダー上で「+ 作成」ボタンをクリック
- タイトル:
【仮】同僚との1on1 - 詳細画面を開く
- 「ゲスト」に同僚のメールアドレスを追加(ただし、実際に送らないよう、最後に「変更を破棄」を押す予定で進める)
- 「時間を提案」タブをクリック
- 同僚とあなたの予定を重ねたスケジュールが見える
- 「空いているスポット」にジャンプして適切な時間を選択
- 詳細画面に戻って、予定が作成されていることを確認
- 「変更を破棄」して予定は作成しない(実際に送信されると同僚に迷惑がかかるため)
✅ 完成チェックリスト
- [ ] 明日に作業ブロックを最低1つ作った
- [ ] タイトルに【】でカテゴリを付けた
- [ ] バッファ時間を一つ以上作った
- [ ] 「時間を提案」機能を一度試して、複数人のスケジュールを見られることを確認した
- [ ] 作業ブロックの予定を「非公開」に設定した
💡 つまずきポイント
Q: 「時間を提案」タブが見えない
→ 企業アカウント限定の機能です。個人アカウント(@gmail.com)には表示されません。また、ゲストを追加してから表示されるため、先にゲストを追加しておく必要があります。
Q: 予定の色をデフォルトで設定したい
→ カレンダーごとの色をデフォルト設定できます。「設定」 → 「あなたのカレンダー」で名前の隣の色ボタンをクリック。もしくは、カテゴリ別にカレンダーを分ける(「作業」カレンダー、「個人」カレンダーなど)と、それぞれのカレンダーに色を設定できます。
Q: 繰り返し予定の一部だけ変更したい
→ 予定を編集して保存すると、「この予定のみ」「後の予定もすべて」「すべての予定」の選択肢が出ます。例: 今週の週次定例のみ会議室を変更したいときは「この予定のみ」を選択。
✅ まとめ
- Googleカレンダーの画面は上部エリア / 左サイドバー / メインの三部構成
- 予定作成はクイック作成(さっと) + 詳細作成(ちゃんと)を使い分ける
- チーム連携: 他者のカレンダーを見る / 「時間を提案」 / 予約スケジュールを使いこなす
- 「時間ブロック」で作業時間もカレンダーに予定として記載 → カレンダーが「時間設計ツール」になる
- NG: 他者を含む予定を事前予告なしで変更 / タイトルが「MTG」だけ / 出欠返信をしない
📌 実務ポイント: キャリア・現場でどう活きるか
カレンダーの使い方は、「時間の使い方」そのものです。上手に使いこなせる人は、同じ一日でも生産性が高いと評価されます。
選考・面談で: 「時間管理について、どんな工夫をしていますか?」と聞かれたとき、「To Doリストを見て手を動かしていました」と語る人と、「作業時間もカレンダーにブロックして、一日を設計していました」と語る人とでは、個人の生産性とセルフマネジメント意識の両方で差を感じさせます。
入社・配属後で: 多くの現場では、複数案件を並行して、複数人と関わる仕事が増えます。そのとき、カレンダーを工夫しながら設計している人は、「仕事を前に進められる人」として評価されます。
チームリーダーシップで: リーダーとしてチームを見るとき、チームメンバーのカレンダーを見て「この人は会議ばかりで、作業時間が取れていない」と見抜けると、会議を間引く、作業ブロックを作るといったサポートができるようになります。これはチームマネジメントスキルとして重要です。
さらに学ぶには
- 次のコンテンツ「Google Meet実践 – オンライン会議の作法と設定」では、カレンダーと連携したGoogle Meetの使い方を学びます
- 同カテゴリの「Googleドキュメント実務術」で作った議事録テンプレートは、カレンダー予定の「説明」セクションにリンクを貼ると便利です
- チームコミュニケーションスキルを高めるには、ビジネス基礎カテゴリの関連コンテンツも参考にしましょう
