データベース入門① – 表・ボード・カレンダー

📚 このコンテンツで学べること
1. データベースとシンプルテーブルの違いを押さえる
2. 同じデータを3つのビュー(表/ボード/カレンダー)で見る体験をする
3. プロパティデータ型とビュー設計の考え方を押さえる

所要時間: 30分 難易度: 中級 種別: テキスト + ハンズオン


目次

はじめに

Notionの真骨頂とも言えるデータベースの世界に踏み込みます。Notionデータベースは、見た目は「表」ですが、ExcelやSheetsとは根本的に考え方が違います:

  • 1つのデータを複数の見せ方(ビュー)で切り替えられる
  • 列ごとにデータ型が決まっている(テキスト、選択、日付など)
  • 1行が1つのページとして開け、コンテンツを書き込める

この考え方を押さえると、タスク管理、顧客リスト、議事録アーカイブ、コンテンツリストなどを柔軟に設計できます。

ハンズオンでは、「コンテンツリスト」データベースを作って、同じデータを3つのビューで見てみるところまで進みます。


1️⃣ データベースとは何か

シンプルテーブルとの違い

[シンプルテーブル]
  セルごとに何でも自由にテキストを入れられる
  見た目を揃えるための「表」
  ソート・フィルター・ビュー切り替え不可

[データベース]
  列ごとに「データ型」が設定される
  1行 = 1ページ → 開いてコンテンツを書き込める
  ソート・フィルター・ビュー切り替えが自由にできる
  同じデータを、表/ボード/カレンダー/ギャラリーで見られる

Excel/Google Sheetsとの違い

[Excel/Sheets]
  計算とデータ分析に特化
  セルを並べて、集計して、分析するときに使う

[Notionデータベース]
  「1件の記録を丁寧に管理する」ツール
  1行が1ページになるため、長めのドキュメントもチェックリストも作れる
  議事録、顧客管理、タスク管理、コンテンツリストに適している

Notionデータベースを使うケース例

  • タスク管理: タスク名 / 担当 / 状態 / 期限 / 優先度
  • 顧客管理: 会社名 / 担当者 / ステータス / 見積り
  • 議事録アーカイブ: タイトル / 日付 / チーム / 参加者
  • 社内コンテンツリスト: タイトル / カテゴリ / 難易度 / 公開状態

2️⃣ プロパティ(列)のデータ型

データベースは列ごとにデータ型を決めるのが特徴です。主なデータ型:

[基本型]
  タイトル         必ず1つ、クリックしてページを開く
  テキスト         長めの説明、メモ
  数値             金額、個数、スコア
  選択             1つだけ選ぶ(ステータス、優先度など)
  マルチセレクト   複数選べる(タグ、カテゴリなど)
  日付             期限、作成日、会議日
  チェックボックス ON/OFF
  URL              リンク

[人・ファイル型]
  ユーザー         ワークスペースのメンバーをアサイン
  ファイル&メディア 画像やファイルをアップロード

[自動型]
  作成日時、作成者、最終更新日時、最終更新者 (すべて自動)

プロパティ設計のコツ: 「このデータでソート/フィルターしたい軸は何か」を意識する。それがデータ型選びの基準になります。


3️⃣ 主要な3つのビュータイプ

Notionデータベースの魅力の核心は、同じデータを複数の「ビュー」で見られることです。

ビュー1: 表ビュー(一番基本)

  • 見た目: 表形式、行と列のグリッド
  • 適している: データを一覧で見たい、複数プロパティを一望したい
  • : タスク一覧、コンテンツ一覧、顧客一覧、議事録アーカイブ

ビュー2: ボードビュー(カンバン)

  • 見た目: Trelloのようなカードスタイル、カラムを揃える
  • 適している: ステータスやステージを見せたい、ステータスをドラッグで変更したい
  • : タスク管理(未着手/進行中/レビュー中/完了)、顧客パイプライン、採用進捗

ビュー3: カレンダービュー

  • 見た目: カレンダー形式、日付ごとにデータをプロット
  • 適している: 日付プロパティがあるデータ、「いつ何があるか」を見せたい
  • : 会議スケジュール、コンテンツカレンダー、タスク期限、イベント予定表

その他のビュータイプ(チラ見せ)

  • タイムライン: 時間軸上に期間をプロット(ロードマップ、プロジェクト計画)
  • ギャラリー: 画像をサムネールとして表示(コンテンツ集)
  • リスト: シンプルなタイトル一覧(サイドバー表示に便利)

4️⃣ ビューごとの設定と設計の考え方

新しいビューを作る

1. データベース上部の「+」ボタン(ビュータブ)をクリック
2. ビュータイプ(表/ボード/カレンダーなど)を選択
3. ビュー名を設定(例: 「今週のタスク」「状態別ボード」)

ビューごとに設定できるもの

  • ソート (期限順、優先度順など)
  • フィルター (「未着手」「未完了」のみ表示など)
  • 表示・非表示プロパティ (不要な列を隠す)
  • グループ化 (ステータス別、担当者別に集める)

ビュー設計の考え方: 同じデータを3つの視点で

[タスク管理DBの3ビュー例]

【ビュー1: 今週のタスク】 (個人の計画用)
  タイプ: 表
  フィルター: 期限が今週 + ステータス「完了」以外
  ソート: 期限順(昇順)

【ビュー2: ステータスボード】 (ボトルネック見える化)
  タイプ: ボード
  グループ化: ステータスごとにカラム表示

【ビュー3: 期限カレンダー】 (スケジュール見える化)
  タイプ: カレンダー
  日付プロパティ: 「期限」

同じデータベースだが、ビューを切り替えるだけで「進捗チェック」「ボトルネック可視化」「スケジュール表示」と3つの役割を果たせます。


5️⃣ 行をクリックしてページを開く

Notionデータベースで一番パワフルなのが、「1行 = 1ページ」という点です。

[データベースの行をクリックすると]
  その行が1つのページとして開く
  上部にプロパティ、下にコンテンツエリア

これにより、各データに詳細説明、チェックリスト、参考リンク、資料ファイル、コメントを書き込めます。議事録データベースでは1会議 = 1行にして、コンテンツエリアに議事録本体を書きます。

テンプレート機能

データベースに「新しい行を作るときの雛型」を設定できます。データベース上部「新規」ボタン右の「⋮」で作成・編集。議事録では「アジェンダ/記録/決定事項/アクションアイテム」の雛型を作り、「新規」ボタンで使い回せます。


6️⃣ やってはいけないこと・注意点

NG1: シンプルテーブルで記録し、後でデータベース化したくなる

セルに複数データを並べたテーブルはプロパティとして認識されず、データベース化で設計し直しが必要になります。「ソート・フィルターしたいデータ」は最初からデータベースで作りましょう。

NG2: プロパティをとりあえず「テキスト型」にする

「ステータス」をテキスト型で作ると、フィルターやグループ化が動かず、ボードビューも使えません。ステータスは「選択」型、担当者は「ユーザー」型、期限は「日付」型と、データ型をちゃんと選びましょう。

NG3: ビューを作りすぎる

便利だからという理由で「週次」「月次」「ステータス」「担当者」「優先度」と作りすぎると、チームで「どのビューを見ればよいか」がわからなくなります。1DBあたり3〜4ビューが適量。

NG4: 1つのデータベースに何でも詰め込む

「タスク」と「プロジェクト」と「会議」を同じDBに詰め込むと、プロパティが複雑化し、ビューも見づらくなります。異なる「種類」のデータは別データベースにしましょう。

NG5: トップページにデータベースを詰め込む

トップページにデータベースを全てインラインで表示してしまうと、重く見にくくなります。データベースはサブページとして作り、トップページにはリンクだけ表示させましょう。


🛠 ハンズオン課題: コンテンツリストデータベースを作る

所要時間: 約10分

📋 ゴール

「学んだコンテンツ一覧」シンプルテーブルを、データベースにアップグレードし、3つのビュー(表/ボード/カレンダー)で見てみる。

Step 1: 新しいデータベースを作る(2分)

  1. 「📊 学んだコンテンツ一覧」サブページを開く
  2. 既存シンプルテーブルの下で /データベース → 「データベース – インライン」を選択
  3. データベース名を「コンテンツリスト」に設定

Step 2: プロパティを設計(3分)

タイトル      (名前を「コンテンツ名」に変える)
カテゴリ      (選択型: GW / Slack / Notion)
ステータス    (選択型: 未着手 / 作成中 / 完了)
難易度        (選択型: 初級 / 中級)
所要時間      (数値型)
公開予定日    (日付型)

[手順] 表ビュー上部の「+」ボタン → 名前とデータ型を選択 → 「選択」型は選択肢を追加

Step 3: データ(行)を3-5件追加(2分)

| コンテンツ名         | カテゴリ | ステータス | 難易度 | 所要時間 | 公開予定日  |
|----------------------|----------|------------|--------|----------|-------------|
| Notionとは           | Notion   | 完了       | 初級   | 20       | 2026/05/15  |
| Notion基本操作①      | Notion   | 完了       | 初級   | 25       | 2026/05/16  |
| データベース入門①    | Notion   | 作成中     | 中級   | 30       | 2026/05/17  |
| チームWiki設計       | Notion   | 未着手     | 中級   | 30       | 2026/05/22  |
| Notion AI            | Notion   | 未着手     | 中級   | 25       | 2026/05/24  |

Step 4: ボードビューを追加(2分)

  1. データベース上部の「+」ボタン(ビューを追加) → 「ボード」
  2. ビュー名を「ステータスボード」に設定
  3. 「グループ化」「ステータス」を選択
  4. ドラッグしてステータスを変更してみる

Step 5: カレンダービューを追加(1分)

  1. 「+」ボタン → 「カレンダー」
  2. ビュー名を「公開カレンダー」に設定
  3. 日付プロパティを「公開予定日」に設定
  4. カレンダー上にデータがプロットされることを確認

✅ 完成チェックリスト

  • [ ] 「コンテンツリスト」データベースを作った
  • [ ] 6つのプロパティを設計して追加した
  • [ ] 3-5件のデータを追加した
  • [ ] 表/ボード/カレンダーの3つのビューを作った
  • [ ] 同じデータが3つのビューで見えることを体験した

✅ まとめ

  • データベースは「1行 = 1ページ」、列ごとにデータ型が設定される
  • シンプルテーブルと違う: ソート・フィルター・ビュー切り替え可
  • 3つの主要ビュー: (一覧) / ボード(カンバン) / カレンダー(日程)
  • 同じデータを複数ビューで見れるのがNotionデータベースの魅力
  • 行をクリックするとその行がページとして開く、コンテンツを書ける
  • NG: シンプルテーブルで記録して後でデータベース化 / テキスト型を多用 / ビュー作りすぎ / 1DBに詰め込む / トップにデータベースを並べる

📌 実務ポイント: キャリア・現場でどう活きるか

Notionデータベースを上手に設計できる人は、「チームの仕事をストックとして見える化できる人」として評価されます。

選考・面談で: 「仕事で工夫したことを教えて」という質問に対して、「Notionデータベースでチームタスクを表・ボード・カレンダーの3ビューで見える化した」などと語れる人は、「とりあえずツールを使う」のではなく「チームの課題をツールで解決する人」と見られます。

入職・配属初期で: チームのNotionデータベースを見るとき、「どのビューが『チームで見るメインビュー』か」を読み取れます。チームのタスクボードに自分のタスクを追加してステータスを更新していくと、「タスクを見える化した」ことがそれだけでチーム貢献につながります。

リーダーとして: リーダー職では、チームのデータベース設計は重要な仕事になります。「何をDBにするか」「どのプロパティをもつか」「どのビューをメインにするか」――これを設計できるリーダーは、チームの生産性とコミュニケーションコストを大きく下げられます。

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