📚 このコンテンツで学べること
1. Notionが「何ができるツール」なのかを一言で説明できるようになる
2. WordやExcel、メモアプリと何が違うのかが分かる
3. 自分のNotionアカウントを作成し、最初のページを作れるようになる
所要時間: 20分 難易度: 初級 種別: テキスト + ハンズオン
はじめに
ビジネスの現場で初めてNotionに触れたとき、多くの人が同じ戸惑いを経験します。「議事録はNotionで」「タスクはNotionで」「社内Wikiも全部Notion」と言われ、画面を開いてみても何から手をつければいいか分からない——これは、これまでの仕事でWordやExcelを中心に使ってきた人ほど起こりやすい現象です。
このコンテンツでは、まずNotionが「何のためのツールか」を理解します。機能を覚える前に、「なぜこのツールが選ばれているのか」を掴むことで、その後の学習効率が大きく変わります。
最後にハンズオン課題として、実際にあなたのNotionアカウントを作り、最初のページを作るところまで進みます。
1️⃣ Notionを一言で言うと
Notionとは、「ドキュメント」「データベース」「Wiki」が一つになったツールです。
この3つを別々に説明すると次のようになります。
- ドキュメント: Wordのような、文章を書くための機能
- データベース: Excelのような表に加えて、カレンダー・カンバン・ギャラリーなど色々な形で見られる機能
- Wiki: チームの知識を蓄えて、検索できる場所
従来は、これらを別々のツールで管理していました。Wordで議事録を書き、Excelでタスク管理し、社内Wikiは別のサービス、という具合です。Notionは、これら全てを一つの場所にまとめられるのが最大の特徴です。
💡 イメージ: 一冊のバインダーの中に、自由に書けるノート(ドキュメント)・予定表(データベース)・参考資料(Wiki)が全部入っていて、しかも複数人で同時に書き込める——そんなツールです。
2️⃣ なぜ多くの企業がNotionを使うのか
Notionは2016年にアメリカでリリースされ、特に2020年以降の在宅勤務の広がりとともに急速に企業に広がりました。日本でも、スタートアップから大企業まで、社内のドキュメント管理ツールとしてNotionを採用する企業が増えています。
企業がNotionを選ぶ理由は主に3つあります。
理由1: 情報がバラバラにならない
従来は「議事録はGoogleドキュメント、タスクはAsana、社内Wikiは別サービス」と情報がバラバラでした。「あの情報、どこにあったっけ?」を探す時間が膨大に発生していたのです。Notionに一元化することで、検索一発で全ての情報にたどり着けます。
理由2: 自由度が高く、用途に合わせて作れる
Wordは「文書を書く」、Excelは「表計算をする」と用途が固定されていますが、Notionはブロックを組み合わせて、自分たちのチームに合った仕組みを作れます。営業チームはCRM風に、開発チームはタスク管理風に、人事チームは社員名簿風に、同じツールを違う形で使えるのです。
理由3: チーム共有とリアルタイム編集が前提
誰かが編集すれば、他のメンバーにもすぐ反映されます。Wordファイルをメールで送り合う時代は、もう終わりつつあります。
3️⃣ 似たツールとの違い
「結局Wordと何が違うの?」と思った人のために、よく混同されるツールとの違いを整理します。
Notion vs Word(Googleドキュメント)
WordやGoogleドキュメントは「1つの文書を書くこと」に特化しています。レポートや契約書のような、A4何ページに収めるタイプの文書です。
Notionは「情報を構造化して貯めること」が得意です。1つのページの中に表・カレンダー・他のページへのリンクを混ぜられるので、議事録から議事録のリンク集、そこからプロジェクト全体のWikiへ、と階層的に情報を組み立てられます。
✏️ 使い分けの目安: 印刷して提出する文書 → Word/Googleドキュメント。社内で共有・更新し続ける情報 → Notion。
Notion vs Excel(Googleスプレッドシート)
Excelは「数値計算と分析」が得意です。複雑な関数、ピボットテーブル、グラフ作成など、数字を扱うことに特化しています。
Notionのデータベースは「情報の管理と整理」が得意です。同じデータを表形式・カレンダー形式・カンバン形式で見たり、特定の条件で絞り込んだりできます。一方、複雑な計算は苦手です。
✏️ 使い分けの目安: 売上分析や財務シミュレーション → Excel。タスク・案件・社員の管理 → Notionデータベース。
Notion vs メモアプリ(Apple Notes、Google Keepなど)
メモアプリは「思いついたことをすぐ書き留める」ことに特化しています。起動も速く、シンプル。
Notionは「書き留めた情報を整理して、後から使えるようにする」ことに強いです。階層・タグ・データベースで、情報を「資産」に変えられます。
✏️ 使い分けの目安: 一瞬のアイデアメモ → メモアプリ。育てていく知識・プロジェクト → Notion。
4️⃣ Notionの基本構造を3つの言葉で押さえる
Notionを理解する上で、最初に覚えるべき3つの言葉があります。これだけ知っていれば、迷子になりません。
① ワークスペース(Workspace)
あなたが所属する「Notionの世界」全体のこと。会社のNotionなら「会社全体のワークスペース」、個人で使うなら「あなただけのワークスペース」になります。一つのアカウントで複数のワークスペースに参加できます(例: 会社用と個人用を切り替える)。
② ページ(Page)
Notionにおける情報の単位。Wordで言う「1ファイル」のようなものです。ページの中にページを入れることができるのがNotionの特徴で、これによって階層構造を作れます。
③ ブロック(Block)
ページの中身を構成する「最小の部品」。1行のテキスト、1つの画像、1つの表、1つの見出し——これら全てがブロックです。ブロックを積み木のように組み合わせて、ページを作ります。
💡 重要: この「ブロック」という考え方が、Notionが他のドキュメントツールと違う最大のポイントです。Wordでは文章は「文の連続」ですが、Notionでは「ブロックの集まり」。だから後から並べ替えたり、別のページに移動したりが自由自在にできます。
5️⃣ やってはいけないこと・注意点
初めてNotionを使う人がよくやってしまう失敗を3つ紹介します。
NG1: 最初から「完璧な構造」を作ろうとする
Notionは自由度が高いので、「フォルダ構成をどうしよう」と最初に悩みすぎる人が多いです。まずは雑に作って、後から整理するで十分。Notionはブロック単位で簡単に並べ替えできるので、後からの修正コストが低いツールです。
NG2: ページを「平らに」作りすぎる
全てのページを同じ階層に並べると、すぐに「数十個のページが並んでいて、何がどこにあるか分からない」状態になります。親ページの下に子ページを入れる階層構造を、最初から意識するのがおすすめ。
NG3: 機密情報の共有設定を確認せず公開してしまう
Notionには「Webに公開」という機能があり、URLを知っていれば誰でも見られる状態にできます。社内情報や個人情報を扱うページを、誤ってWeb公開しないよう注意してください。共有設定の確認はチームで使う上での必須スキルです。
🛠 ハンズオン課題: あなたのNotionデビュー
ここからは実際に手を動かす時間です。所要時間: 約8分
📋 ゴール
- 自分のNotionアカウントを作成する
- 最初のページ「自己紹介」を作って、文字・見出し・画像を入れる
- 「ブロック」の感覚を体験する
Step 1: アカウント作成(2分)
- ブラウザで notion.so を開く
- 右上の「Notionを入手」または「Sign up」をクリック
- メールアドレス または Googleアカウント で登録
- 名前とパスワードを設定
- 用途を聞かれたら「個人で使う(For personal use)」を選択
💡 業務用のメールアドレスがある人は、業務に関わる利用ならそちらで登録するのも選択肢です。ただし、勤務先のセキュリティポリシーで個人アカウントの利用が制限されている場合もあるため、業務利用の場合は事前に情報システム部門のルールを確認しておくと安心です。
Step 2: 最初のページを作る(3分)
- ログインすると左サイドバーに「プライベート」というセクションが見える
- 「+ 新規ページ」または左サイドバーの「+」をクリック
- 開いたページのタイトルに「自己紹介」と入力
- タイトル左の絵文字アイコンをクリックして、好きな絵文字を選ぶ
Step 3: ブロックを使ってみる(3分)
ページ本文に、以下の3つのブロックを順番に作ってみます。
① 見出しブロック
– 本文エリアに / を入力 → メニューが出る
– 「見出し2」を選択
– 「私について」と入力
② テキストブロック
– Enterで改行
– 普通に文章を書く: 「私は◯◯が好きです」など2〜3行
③ 箇条書きブロック
– Enter後に / → 「箇条書きリスト」を選択
– 好きな食べ物、趣味、行きたい場所などを3つ書く
✅ 完成チェックリスト
- [ ] Notionアカウントを作成し、ログインできた
- [ ] 「自己紹介」ページを作成した
- [ ] ページに絵文字アイコンを設定した
- [ ] 「見出し」「テキスト」「箇条書き」の3種類のブロックを使えた
- [ ] ブロックの左にある「⋮⋮」マークをドラッグして、順番を入れ替えてみた
💡 つまずきポイント
Q: / を入れたのにメニューが出ない
→ 半角の / でないと反応しません。日本語入力モードになっていないか確認。
Q: ブロックの並べ替え方が分からない
→ ブロックの左端にカーソルを合わせると「⋮⋮」(6つの点)が出ます。これをドラッグ&ドロップで移動できます。
Q: 間違えて削除してしまった
→ Ctrl + Z(Macは Cmd + Z)で取り消し可能。または、ページ上部の「…」メニューから「ページ履歴」で過去の状態に戻せます。
✅ まとめ
- Notionは「ドキュメント・データベース・Wiki」が一つになったツール
- 企業に選ばれる理由: ①情報の一元化 ②自由度 ③チーム共有が前提
- 基本構造の3つの言葉: ワークスペース・ページ・ブロック
- 完璧を目指さず、まずは雑に作って後から整理するのがコツ
- ハンズオンで「自己紹介ページ」を作成 → これがあなたのNotion第一歩
📌 実務ポイント: キャリア・現場でどう活きるか
「Notionが使えること」は、現在の人材市場でスタートアップやIT企業、DX推進に取り組む組織で働く人にとって、ほぼ必須スキルになっています。中途・若手を問わず、入社時点で基本操作ができることが、採用判断や配属後の立ち上がりに影響するケースが増えています。
選考・面談で: 「ドキュメント管理ツールは何を使ってきましたか?」と聞かれたとき、「Notionで個人タスクを管理し、◯◯のテンプレートを自作しています」と具体的に答えられると、現場での即戦力性が伝わります。
入職・配属後で: 多くの組織はNotionに「オンボーディング資料」「業務マニュアル」「過去の議事録」を集約しています。Notionの基本操作ができるだけで、初日から自力で必要な情報にたどり着けるようになります。
個人の発信・実績の蓄積で: 自分のポートフォリオや学習記録、業務改善の取り組みをNotionで整理・公開する人が増えています。「Notionでまとめている自分の取り組み」を見せられると、思考の整理力や情報設計のセンスが伝わります。これは経験年数を問わず通用する武器になります。
さらに学ぶには
- 次のコンテンツ「Notion基本操作① – ページとブロックの考え方」では、より多くのブロック種類とショートカットを学びます
- 同カテゴリの「Notionで作る個人タスク管理」では、データベース機能を使った実践的なタスク管理を構築します
- AI・デジタル活用のChatGPTを使った業務効率化入門も、Notion AIを使う前提知識として役立ちます
