伝わるSlackメッセージの書き方 – チャットでの報連相の型

📚 このコンテンツで学べること
1. Slackでの「報連相」の型を身につける(報告/連絡/相談それぞれの型)
2. 「件名・背景・本願・期限」の4要素をメッセージに組み込める
3. スケジュール送信とリマインダーを使い、「ちゃんと伝わるチーム」をつくる

所要時間: 25分 難易度: 初級 種別: テキスト + ハンズオン


目次

はじめに

「チャンネルを荒らさない7つのルール」「メンション設計」「リアクション」を学びました。これらを実際の報連相シーンでどう組み合わせるかが、このコンテンツのテーマです。

ビジネスの現場で「Slackで仕事ができる人」として評価される人は、「型」を持っています。「このケースでは、こういう順番で、こういうフォーマットで書く」という型をもっているため、考えるコストも受け手の読解コストも下がるのです。

このコンテンツでは、報告・連絡・相談それぞれの型と、スケジュール送信・リマインダーの使い方を学びます。


1️⃣ Slackにおける「報連相」の3型

ビジネスの報連相をSlackでするとき、3つの型を意識すると伝わりやすさが格段に上がります。

[報告]
  何かが起きた / 何かをした → 他者に知らせる
  例: 「タスクを完了しました」「A社との会議が終わりました」
  送る側のゴール: 状況を共有し、チームの見逃しを防ぐ

[連絡]
  今後の予定や変更を伝える → 他者に動いてもらう・予定を合わせてもらう
  例: 「明日の会議、会場を変更します」「今週末休みをいただきます」
  送る側のゴール: 他者がこのメッセージを見て動く、計画を調整する

[相談]
  話したい / 助けがほしい → 誰かの意見や手助けを求める
  例: 「この計画、意見を聞かせてもらえますか?」「A社提案の見積、どう思いますか?」
  送る側のゴール: 他者の意見をもらい、考えを深める

この型を意識すると読んだ他者がわかるもの

以下のようにプレフィックスをつけると、他者は読む前に「何をしてほしいメッセージか」を判断できます。

【報告】A社提案の計画書、今朝提出完了しました。

【連絡】明日(5/16) 10:00のチーム会議、開催形式をオンラインに変更しました。
Zoomリンク: https://...

【相談】デザインA/B、意見を聞かせてもらえますか? 詳細はスレッドで。

チームでこれを推進すると、コミュニケーション処理コストが大幅に下がります。


2️⃣ メッセージの4要素: 件名・背景・本願・期限

どの型にも共通する「伝わるメッセージ」の骨格として、件名・背景・本願・期限という4要素を意識しましょう。

4要素の定義

[件名]   何の件かが一語でわかる
          例: 「【依頼】A社提案資料のレビュー」

[背景]   なぜこれを伝えているのか、他者が知らない情報を補足
          例: 「今週金曜に、A社への提案を提出予定です」

[本願]   何をしてほしいか / 何を伝えたいか
          例: 「ドラフトをレビューしてもらえますか?」

[期限]   いつまでに反応がいるか
          例: 「明日(5/16) 16:00まで、もし難しい場合はご連絡下さい」

4要素を入れたメッセージ例

@佐藤 【依頼】A社提案資料のレビュー ← 件名

今週金曜(5/19)に、A社への提案を提出予定です。 ← 背景
ドラフトを作成して、チームチャンネルにアップしました。

コメントもとに、レビューしてもらえますか? ← 本願
特に以下の点を見てもらえると助かります:
・ 計画と見積りの妥当性
・ 伝わる表現となっているか

【期限】明日(5/16) 16:00まで、もし難しい場合はご連絡下さい。 ← 期限

このように伝えると、佐藤さんは「送り返し読まずとも一度ですべてを把握できる」状態になります。

4要素のうち、ケースによって背景・期限を省略してもよいケース

本願と件名は必須、背景と期限はケースによっては省略可です。

[背景を省略できる]
  ・ チームで長期やりとりしている件
  ・ そのチームの誰もが知っている件

[期限を省略できる]
  ・ 今すぐではない件で、余裕がある
  ・ 「適当に読んで下さい」タイプの共有

背景と期限を省略するときも、本願と件名は必ず入れるという意識をもちましょう。


3️⃣ 型別のテンプレート

型1: 報告テンプレート

【報告】『何』を『した/起きた』

[実例]
【報告】A社提案資料の提出、今朝完了しました。
・提出先: 鈴木様(植田様レビュー待ち)
・資料: [リンク]
・詳細: A社代表、佐藤と鈴木に送信
スレッドにて、資料表現について他チームメンバーとも議論中です。

型2: 連絡テンプレート

【連絡】『いつ』『何を』『どうする』

[実例]
【連絡】明日(5/16) 10:00のチーム会議、会場をB棟に変更します。
以前のA棟の予約が重複していたため、B棟に振り替えました。
・場所: 本社ビル B棟 4F 会議室「Tokyo」
・オンライン参加: スレッドのZoomリンクを利用下さい

型3: 相談テンプレート

【相談】『状況』と『助けてほしいこと』

[実例]
@佐藤 【相談】A社提案の見積り、「100万」と「150万」のどちらにすべきか、意見をもらえますか?

背景:
・佐藤さんと同じようなビジネスケースを担当していたと思い該当したため
・「100万」だと赤字リスク、「150万」だと顧客価格表現で離されてしまう可能性、と迷っています

【期限】今週金曜(5/19)提出予定、本日中にご意見いただけると助かります。

4️⃣ スケジュール送信とリマインダー

スケジュール送信の使い方

Slackのメッセージ送信ボタンの右の下矢印アイコンをクリックすると、「スケジュール送信」オプションが出てきます。

[こんなときに使う]
  ・ 夜間・週末にメッセージを書いた → 明日10:00にスケジュール
  ・ 他メンバーが休暇中 → 他者が出社する日にスケジュール
  ・ 会議中に予期せず思いついた → 会議終了後にスケジュール
  ・ リマインダー → 期限前日にスケジュールして、他者にリマインドを送る

[スケジュール送信の手順]
  1. メッセージを書く
  2. 送信ボタンの右の下矢印アイコンをクリック
  3. 「スケジュール送信」を選択
  4. 日付と時間を選択して、「スケジュールを設定」
  5. サイドバーの「ドラフトと送信済み」で予約メッセージを確認・編集可能

リマインダーの使い方

Slackのメッセージにホバーして「その他」アイコン → 「リマインダーを設定」を選ぶと、そのメッセージを後でリマインドとして見られるよう設定できます。

[リマインダーの使い方]
  ・ 自分に「あとで読んで返信する」
  ・ 自分に「明日作業を始めるときに見る」
  ・ 他メンバーに「あと2時間で返信してほしい」

[リマインダーの設定手順]
  1. メッセージにホバー → 「その他」アイコン
  2. 「リマインダーを設定」
  3. 「30分後」「1時間後」「明日」もしくはカスタムで時間を選択
  4. リマインダー時刻になったら、ボットからダイレクトメッセージとして「リマインド」が送られる

「@佐藤 この件、お願いします」と何度もメッセージを送る代わりに、リマインダーを2時間後に設定しておけば、他者を頻繁にノックせずに、自分のリマインドとして使えます。


5️⃣ やってはいけないこと・注意点

NG1: 「型」を使わずに長めのメッセージを送る

4要素(件名・背景・本願・期限)を使わず、「とりあえず思いついた順でダラダラと書く」人は、他者を惑わせるコストを掛けます。たとえスマホで長めのメッセージを書く時も、4要素の順番を意識しましょう。

NG2: 夜間・週末にスケジュール送信を使わない

週末や夜間にメッセージを思いついたときにそのまま送ると、他者のプライベートの時間を侵します。スケジュール送信を使えば「思いついたときに書く」と「送るときに送る」を分けることができ、快適に仕事を進められます。

NG3: リマインダーの代わりに「さっきの件」を連発する

「さっきの件」「見てもらえましたか?」「うてくぜだそうう」という「迫りメッセージ」を送ると、他者はプレッシャーを感じ、人間関係も悪くなります。リマインダーを使えば、その人のタイミングで見てもらえます。

NG4: 「見てもらえましたか」というテキストチェックをしてしまう

リアクションを使えば、「見た」ということはリアクションだけで伝わります。「見てもらえましたか」というテキストを送るとチャンネルを荒らします。リアクションを見れば、読んだかどうかわかります

NG5: 「その件」という主語不明メッセージを送る

「その件、どうなりました」というメッセージは、3ヶ月後に見ると何の話か不明です。件名を明示し、チャンネル名やスレッドへのリンクを記して、後で見てもわかるメッセージを意識しましょう。


🛠 ハンズオン課題: 3型のサンプルメッセージを書く

所要時間: 約8分

📋 ゴール

  • テストチャンネルで、報告・連絡・相談それぞれのメッセージを一つずつ送る
  • スケジュール送信を試してみる
  • 自分へのリマインダーを設定してみる

Step 1: 【報告】メッセージを書く(2分)

テストチャンネルで、以下のようなメッセージを書いて送信:

【報告】Slack勉強、SL-8まで進みました。
・ 学んだ内容: 報告・連絡・相談の3型と、件名・背景・本願・期限の4要素
・ 今後: 実務で使えるよう、意識的にこの型を使う

Step 2: 【連絡】メッセージを書く(2分)

【連絡】明日の作業予定をご連絡します。
・ 9:00 〜12:00 メール返信とSlack未読処理
・ 13:00 〜17:00 提案資料作成(集中モードオン)
・ 17:00 〜18:00 チームミーティング
もし緊急の連絡がありましたら、ランチ時間もしくは17:00以降にチェックします。

Step 3: 【相談】メッセージを書く(2分)

@自分 【相談】提案資料のタイトル、A案とB案のどちらがよいと思いますか?

A案: 「A社様提案書 - デジタルマーケティング戦略」(丁寧な表現)
B案: 「貴社のDXを加速させるデジタル戦略」(インパクト重視)

背景: 顧客は金融業界、伝統を重視する会社とも言われている。
【期限】本日中

Step 4: スケジュール送信を試す(1分)

  1. 何かメッセージを書く(例: 「【報告】明日の作業予定」)
  2. 送信ボタンの右の下矢印アイコン「スケジュール送信」を選択
  3. 「明日朝 9:00」を選択して「スケジュールを設定」
  4. サイドバーの「ドラフトと送信済み」をクリック、予約されたメッセージを確認

Step 5: 自分へのリマインダーを設定する(1分)

  1. さっき送信した【報告】メッセージにホバー → 「その他」アイコン → 「リマインダーを設定」
  2. 「30分後」を選択
  3. 30分後に、自分のDMにリマインドが送られることを確認

✅ 完成チェックリスト

  • [ ] 【報告】【連絡】【相談】それぞれ、型を使ったメッセージを送った
  • [ ] メッセージに「件名・背景・本願・期限」の4要素を意識した
  • [ ] スケジュール送信を試した
  • [ ] 自分へのリマインダーを設定した

✅ まとめ

  • Slackの報連相は3型: 【報告】/ 【連絡】/ 【相談】
  • 伝わるメッセージの4要素: 件名 / 背景 / 本願 / 期限(本願と件名は必須)
  • 【報告】「『何』を『した/起きた』」/ 【連絡】「『いつ』『何を』『どうする』」/ 【相談】「『状況』と『助けてほしいこと』」
  • スケジュール送信で他者のプライベートを守り、リマインダーで連発した「見てもらえましたか」を避ける
  • NG: 型を使わず長めメッセージ / 夜間送信 / チェックメッセージ / 主語不明

📌 実務ポイント: キャリア・現場でどう活きるか

Slackの型を身につけている人は、「他者の時間・集中・思考コストをどれだけ考えられるか」を現実に体現しています。

選考・面談で: チームチャットで面接をする企業も増えており、面接官は「この人のチャットを見て、チームとして仕事をしやすいか」を評価しています。【質問】【依頼】というプレフィックスを使い、件名・背景・本願・期限を意識してメッセージを書ける人は、「チームコミュニケーションを設計できる人」として評価されます。

入職・配属初期で: 新しいチームでSlackのメッセージを見ていると、「伝わるメッセージ」を書ける人とそうでない人の差がわかります。何も言わなくても、件名付き、件別名明示、期限明示のメッセージを書く人は、「仕事を任せてもスムーズに進める人」として見られ、重要な仕事を任されるようになります。

リーダーとして: リーダー職になると、「チームに型を推進する」者になります。リーダーが【報告】【連絡】【相談】を使うと、チームにもその型が伝染します。【報告】を見たらリアクション、【連絡】を見たらスケジュールを調整、【相談】を見たらスレッドで意見を返す——というチーム文化ができあがります。

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